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ためになる可能性がなくはない訓練講座

外的要因

 人は上手くいっているときは周りの状況が全て己の資質が生み出したものと信じたがる。

 だが、負けが込むとそういう者も周りを見回して己以外のものに原因を見つけようとし始める。

 或いは才能、或いは環境、運、政府、家族、巡り合わせ…これらが原因であると思いたくなる。信じたくなる。

 それこそ人の偽らざる本性であると思う。

 

 別段それが的外れだとは思わない。

 運悪く養鶏場の鶏に産まれれば将来は焼き鳥になる運命だ。唐揚げかもしれない。

 

 そういう限界を認めつつ、受け入れつつ、それでも臆することなく己の望む方向に人生を寄せていくことが幸福には不可欠ではないか。

 外的要因、自分が取りたい姿勢、そこから生まれる失敗を一切悔いるべきではないという三点に関する認識。これが三要点となるようだ。

 

 人間、「より良い未来」や「より良い条件」のためにのみ闘い始めると大変で、それは結果のみが目的であって要は負ければ犬死にとなるわけで、しかしそういう状況には極めて陥りやすい。

 失敗すれば努力やコストが全て無駄になってしまう、という考え方はその最もたるもの。

 

 むしろ「より良いあり方」と言うべきか、己の生き方、己のやり方、そういうものを己の信ずるがままに貫きたいという前提がまずあって、それを貫くためならば不幸になることもやむを得ないという考え方が皮肉にも幸福には不可欠なものだと思う。